久遠の愛と約束を
夏休み直前、私はまた図書室に向かおうとしていた。
理由は去年と一緒で、古文の課題決め。あれ以来図書室に近づくことはなかったけど、さすがに課題を放り出すわけにはいかない。
ちょうど去年の今頃、私は瑞輝への恋に気づいた。
長いようで短かった1年…
図書室の扉を開けると独特の匂いが私を包む。
懐かしさと一緒に、込み上げてくるものに胸がギュっと苦しくなる。
今年は去年と違って、借りるものを予め決めているから…とっとと借りて出ようと思ったのに…
「あ……」
「あら、こんにちは…紘那ちゃん」
ニカリと笑ったその顔に私の身体は一気に凍りつく。
どうして?なんで?
「こ、こんにちは……園田先生……」
どうしているの?
ニヤニヤと笑った園田先生はこの前と同じようにカウンターの前のパソコンに向かって座っていた。