久遠の愛と約束を
「じゃ、俺が図書室を開けてあげるよ。
ただしそれが終わったら2人で話す、それを許してくれるならね。」
「で、でも…スーパーの…」
「奥田のいくスーパーの特売日は水曜だろ。嘘ついても無駄。」
さぁ、どうする?
勝ち誇ったような笑顔で問いかける先生。その笑いはまるで私を見透かしているようでなんだか身震いがする
「うっ…お、お願いします…」
またニヤリと笑った先生は淡いグレーのスラックスから鍵入れを取り出し、図書室と書いてある鍵を扉に差し込んだ。
「はい、どうぞ」
ガラガラっと開いた扉をくぐると図書室独特の本の香りと少しだけ湿っぽい香りが入り混じって私たちを包み込む。
「あんまり長居はできないから。
早く決めてこい」
入り口付近の閲覧室の椅子に座る先生はなんだか疲れた顔をしていた
「わかりました、5分で終わらせますね」
そう言い残し私は古文の本が置いてあるコーナーへと足早に向かった。