久遠の愛と約束を

松井先生は私たちの元から離れていった。


「葵…」




私が声をかけると葵は何も言わずに私の頭を撫でてくれた。


うっすらと笑みを浮かべてはいるけど、少し苦しそうな顔をしている。




…最近、笑った葵を見てない気がする。




去年は瑞輝ファンの人からひどい仕打ちを受けても、平気な顔をして笑っていたけど…今年はそんな笑顔すら見てない。



自分のせいで、周りの人を苦しめてる……



大切な友だちの笑顔を奪っている……





だから、私が泣いちゃダメだ…





目頭が熱くなるのをシーツをぎゅっと握ってごまかした。

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