久遠の愛と約束を
「失礼します、加藤葵の兄です。葵、紘那ちゃん入るよ」
遥亮さんは松井先生と手短に話し、私をお姫様抱っこして車に運んでくれた。
「紘那ちゃん、軽すぎだよ?ご飯食べてる?」
「ちょっと、おにい!それセクハラだから!」
突然始まった兄弟喧嘩に私は思わずクスッと笑ってしまった。
「食べてますよ、ちゃんと。
…申し訳ないです迷惑かけて」
「可愛げのない葵よりも紘那ちゃんの方が妹にほしいぐらいだから、気にしないで。
それにしても…頭をぶつけただけじゃなさそうだけど?」
「そうだよ!紘那、白状しなさい」
車が出発する前に私は一連のことを話した。
遥亮さんにもこれからのことを考えて瑞輝とのことを話して、園田先生にされたことも全部話した。