久遠の愛と約束を
「菅野さん…?」
「久しぶりね、奥田さん。
ちょっといいかしら」
菅野さんとはクラスが離れてから会った事は一度もなくて、元から仲良くもなかったからこうやって話すのはほとんど初めて。
「う、うん……」
私を見下ろす目が私を逃さない、と告げているようで、私は菅野さんの後ろをついて行った。
食堂とは逆の方向へ向かう途中、菅野さんは頻繁に後ろを振り向いた。
…まるで私が逃げ出してないかを見張るように。
着いた先は非常階段で、菅野さんは重いドアを開けると私の背中を無理やり押してドアを勢いよく閉めた。
非常階段の踊り場はLEDじゃない蛍光灯が1つだけ付いていて仄暗い。