久遠の愛と約束を

新しい教室は、社会科資料室の隣の教室だった。



もう、丸一年経って瑞輝の痕跡なんてこれっぽっちも残ってないけど…私の視線は自然とそっちの方へと向かってしまう。




「あっ、奥田さん!」


「ね〜、菅野の件大丈夫だった?」


「ほんと自業自得、よね〜」




四人揃って教室に入ると一年の時に同じクラスだった菅野さんの友達に迎えられた。



確か一年生の時はいっつも菅野さんと一緒にいて、瑞輝のことで盛り上がってたのに…


ケタケタと笑う声は一年生の時は毎日いた友達、の声とは到底思えなかった。




「お前ら、いい加減に……」


「自業自得よ。いつか身に降りかかるんだからね」




瞬くんの声に被せるようにして響く、葵の低い声。



こんな冷たい声を私は初めて聞いた。



「葵…」


「いこ、紘那。」




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