久遠の愛と約束を

コクリと頷くと、目元に溜まっていた涙が溢れ出した。


笑わないと、そう思いながら私はぎこちなく口角を上げた。



流れて行く雫を拭ってくれる葵、その顔には久しぶりに見る大好きな葵の笑顔があった。




「紘那は笑顔が似合うよ」




前に、初めて瑞輝とのことを葵に話した時も同じことを言われた。



「それに、あたしは紘那の笑顔を守る役目があるんだから。
紘那のこと何が何でも離さないから、覚悟してよね？」



葵はフフっと笑いながら私の頭をくしゃくしゃになるまで撫でてくれた。


そのくすぐったさと、何となく恥ずかしくて私も自然と笑顔になった。



「葵…ありがと」


「別に、永遠の別れじゃないんだからさ。気長に一緒に待とうよ」


「…うんっ！」




男子2人はキョトンとした顔をして、私と葵のことを見るけど、その顔はどこか安心したような顔をしてる気がする。



「みんな、今年もよろしくね」


ちょうどチャイムが鳴り、担任も入ってきたところで私たちは解散した。