久遠の愛と約束を
「紘那の父です。仕事が立て込んでまして、遅れて申し訳ありません」
深々とお父さんが頭を下げると、目の前にいる鬼頭先生は何故か、狼狽えていた。
「お、奥田…お前のお父さん、会社員って……言ったよな?」
「はい、そうですけど……」
お父さんは今日もスーツをビシッと着て、何処にでもいる普通の会社員の格好をしている。
何処も、おかしくないと思うんだけど……
「奥田せ…」
「鬼頭先生、でしたっけ。もう早く終わらせてしまいましょう」
「…は、はい…」
いつもの、鬼頭先生は大雑把で適当で…三者面談でもいつも着てるジャージ。
この学校でも偉い方の先生で、どちらかと言うと威張ってる側の先生なのに
どうしてか、私のお父さんの前ではヘコヘコと腰が低い。
…なんか、違和感あるなぁ
でもそれはきっと、親がいるから、だよね…?