久遠の愛と約束を
瑞輝、という言葉で思わず反応してしまったけど…
「な、な、な、んで…み、……西岡せんせ、い…?」
動揺のあまり声がどもってしまった。
冷静に考えれば、認めてしまったようなもので……今まで頑張ってきたのが水の泡……。
「瑞輝は俺の弟と同級生なんだ。昔っからあいつの事は知ってるからな…
奥田の事を気に入ったのはすぐわかったんだよ」
「あ、そ…そ、うなんですね…」
一応、付き合ってた事は知らなかったみたいで内心少し安心した。
「奥田も瑞輝のこと気に入ってるみたいだし、俺としてはそういう風に瑞輝を見てくれる人がいて嬉しいんだ」
ゴツゴツとした身体で、優しく微笑む鬼頭先生は本当に瑞輝のことを思っているようだった。
「これから、大変なことがたくさんあるだろうけどお前なら大丈夫だ。
胸張って、生きろよ」
「はい」
貰った封筒を潰れないぐらいに握り、深くお辞儀をして、私は会議室を出た。