久遠の愛と約束を
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色付いていた葉っぱもあっという間に散ってしまい、もう冬も本番だ。
推薦で合格をもらった人の中には、受験から解放されたことから浮き足立ってる人がいたけど、比較的少数だった。
かく言う私も、センター試験は受けるし、まだ葵たちは何も決まってない状態だから勉強を続けていた。
さすがに年が明けるとみんなピリピリし始めて、もう合格をもらってる自分が申し訳なく感じて仕方がなかった。
「紘那……どうし、よ…」
センター試験明けの学校。
葵とは同じ会場だったけど教室は違い、会わなかった。
目にいっぱい涙を溜めながら登校してきた葵は私の顔を見た瞬間、大粒の雫が頬を伝った。
「葵…?」
「…ダメだった……センター……」
か細く、今にも消えてしまいそうな声で、葵はポツリと呟いた。