久遠の愛と約束を

その時、ふと、瞬くんの言葉が脳内で反芻した。



「終わって、ない…よ」



葵はまだ、真っ白なキャンバスの上にいる。



まだ、これからどうなるかは、決まってない



「葵、まだ終わってないでしょ?!私も一緒に頑張るから、だから…


諦めちゃダメだよ!」




自分にしては大きめの声が出たからか、葵は目をまんまると広げてビックリした顔をした。



その顔は涙が止まっていて、スッキリした顔をしていた。




「そ、だよね……まだ、終わって…ないもんね」



ゆっくり、自分に言い聞かせるように葵は呟いた。




「よしっ、今日からみっちりやるよ!センターでできなかったところを潰して、あとは赤本やろう!」




葵がこの一年で、どれだけ頑張ったかを私は知っているから……



葵の可能性に賭けようと思う。





まだ、未来は…決まってないんだから…


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