久遠の愛と約束を
久遠の愛と約束を

「それでは、卒業生の入場です。拍手でお迎えください」




迎えた卒業式当日は、ほんのり暖かく、青空が綺麗だった。




教室から体育館までの道のり、これで最後なのかと思うと式前なのに涙が溢れそうになった。




そこをグッとこらえて、拍手でいっぱいの体育館へ足を踏み入れた。






入試から、ちょうど一週間後、葵は無事に合格通知を手にした。



その2日後、同じ千堂大の経済学部を受けた瞬くんと拓海からも合格の報告をもらった。



だから、卒業って言ってもあんまり実感がないね、って葵と話してたけど…




荘厳な吹奏楽部と弦楽部による楽器の音と、保護者からのいっぱいの拍手に包まれた式場へと足を踏み入れた。




ゆっくりと進む列の中、3年間の思い出が走馬灯のように思い出される。



瑞輝に出会って、恋をした。


色々あって、離れてしまうし、


少し辛いこともあった。





全部全部、今ではいい思い出になった。


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