久遠の愛と約束を
時が、止まったかと思った。
取り囲んでいた女子の間を掻き分けて私の方へと向かってくる。
周りのざわざわっとした音が全て、消えていき、まるで…2人しかいない、他に誰もいない空間。
だんだんと、近づいてきて姿形がはっきりとしてきて、顔の輪郭まで見えた時、涙で目の前が眩んだ。
「み、ずき……」
「紘那」
私と少しだけ距離をとって、目の前に立つ瑞輝は最後に会った時よりも少し痩せたみたいだけど、一層カッコよくなってた。
「ほ、本物……?」
「あぁ、本物だよ」
私と同じ目線になるように身を屈め、大好きだった手で瑞輝は目元の涙を拭ってくれた。
涙の冷たさを消してくれるような瑞輝の温もりが懐かしくて、嬉しくて、一層涙が出てきた。
「泣かないで、紘那」
昔と同じように笑う瑞輝の姿に胸がキュンっと疼いて、色んな思いが溢れ出す。
「もう……会えないか、と、思ってた……」