久遠の愛と約束を
秘密の恋
「紘那(ひろな)おはよ」
「瑞輝(みずき)おはよっ。」
毎朝のホームルーム後、誰もいない社会科資料室で私と瑞輝の朝は始まる
暖房のない真冬の資料室でどちらからともなく抱き合い求め合うようにキスをする。
甘くとろけそうなキスには未だに慣れなくて途中でギブちゃう
「紘那、鼻で呼吸しろって何度も言っただろ」
笑いながらデコピンをする瑞輝。痛いけどこの痛みも幸せの一つ。
瑞輝の言動ひとつひとつが甘くて輝いていて、恋ってこういうのなんだなって実感する
角度を変えながらお互いを確かめるように何度もキスをする
声が出そうになるのを必死に止め瑞輝の愛を精一杯受け止める
「やべっ、止まんねぇ。
紘那、愛してる」
「うん、私もっ」
『♪〜♪〜』
始業5分前のチャイムが私たちにとって夢からの目覚まし時計
「奥田、これ教室にお願い。」
「はい…西岡先生」
お互い少しだけ乱れた服を直し、何事もなかったように社会科資料室から出る