久遠の愛と約束を
「はい、どうぞ」
「ありがとう…ございます。」
机を置かれたグラスを口元へ運ぶ。いつもよりも少しだけ甘いカフェオレは勉強に疲れた私の心を癒してくれる
「ね、瑞輝。今日はど…」
「紘那、勉強しろ。」
フッと笑う瑞輝は近くにあったカバンから文庫本を出しコーヒー片手に読み始めた。
『俺、本を読みだすと周り見えなくなるんだ。』
かつて一度だけそう言っていたことを思い出し、ちらりと横を見ると瑞輝は本に熱中しているようだった。
「勉強しますよーだ…」
スクバから明日の2限にある数学の問題集を出して私も机に向かって解き始めた。