久遠の愛と約束を
「ひーろーな、起きろ。紘那。」
ゆさりと身体を揺らされ、ボーッとする頭を抱えて私は身体を起こした。
ふと左を見ると呆れているとも焦っているとも取れる顔をしたした瑞輝が立っていた。
「ね、最終下校すぎちゃったんだけど。」
「え……嘘…」
「俺もさっき気づいたんだ。紘那も疲れて寝ちゃってたみたいだし…
とりあえず片付けて。送ってく。」
やっちゃったなぁ、と呟いた瑞輝は机の上にあったグラスを持ち、そのまま奥の部屋に入り洗い物をし始めた。
その水音を聞きながら、私は寝起きでおぼつかない手で手元の教材を片付け始める。