久遠の愛と約束を

「ご、ごめんなさい…」

「大丈夫、こんな簡単に紘那を手放すわけないだろ?」


チュッと私の唇にキスをして瑞輝は私の手を強く握りなおす。



「紘那、月が綺麗だね。」

「うんっ、満月だもんね」


私がそう言うと隣に立つ瑞輝はクスクスと笑い始めた。


「紘那、かの有名な夏目漱石はある言葉を日本語に翻訳した時に月が綺麗ですねと訳した…って言ったらわかる?」

「あ、あ…アイ…ラブユ…?」

「そうだ。
I love you…愛してるよ、紘那。」




月明かりに照らされた瑞輝の顔はいつもよりもカッコよくて綺麗で…思わず見惚れてしまう。




「こら、俺のこと凝視するなよ。
緊張すんだろ…」

「えー、いいじゃん。減るものじゃないんだし?」


少し照れているようにも見える瑞輝は私をグイッと引っ張って歩き出した。
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