久遠の愛と約束を
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「はい、テスト返すから出席番号順に取りに来てー。
青山〜、井上〜、入江〜」
テストが終わった次の週、日本史のテストの返却日になった。
「奥田」
「は…い」
後ろから二番目の席から教卓の方へと向かう。
テストの返却はどの教科でも緊張してしまう。自分の実力が、努力が、数字として表れるから…
大丈夫、一応埋めたし。難しかったけど…大丈夫だよね…
バクバクと嫌な心臓の音を全身で感じながら瑞輝の前に立つ。
「僕の負けだよ、奥田。」
そう一言だけ言い、次の葵の名前を呼ぶ。
どういう意味がわからなくて席につき、解答用紙を開いて見る。
「え…嘘っ……」