久遠の愛と約束を
「あ、俺のだ…ありがと」
パスケースを受け取った手とは反対の手で俺はふわりと少女の頭を撫でた。
「お兄さん、ちょ、髪…」
「あ…ごめん。」
ショートカットがよく似合う少女の髪はサラサラとしていてついつい撫でてしまい頭頂部がくしゃりとなってしまった。
「ね、お兄さんって先生?」
「…どうして?」
「だって、そこに教員採用試験って書いてあるから」
少女は俺の持っていたトートバッグから少しだけ出ていたプリントを指差した。