久遠の愛と約束を

目からウロコだった。他の教科、という考えは全く浮かばなかった。


国語教員になりたい、とは思っていたが俺の取っていたシステムは社会科科目でもなれることをふと思い出した。



……いけるじゃん、これ。





「君、名前は?」

「あ、奥田紘那です」

「紘那ちゃん、好きな教科は何?」


うーん、と腕を組みながら少しだけ考えた紘那は日本史、と答えた。



日本史は受験でも使い、必修でも取った科目だ。あと半年、本気で勉強すれば合格できる可能性は十分ある…


「紘那ちゃんありがとう。俺頑張るね」

「うん、私も頑張ってここの高校入るね。」



手を振って人ごみの中に紛れていった少女に向かって俺は呟いた


「また会おうね、紘那…」


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