another新撰組・1
「・・・誰?」
少し顔をしかめて彼女が言った。
この人もこんな顔をするんだなぁ。
「あ、姐さん、すいません。あの、そちらのお客様のお連れの方が急いで呼べと言うので・・・。」
「・・・わかりました。では、彼に、そちらから来るように伝えて下さい。」
「は、はい!」
パタパタパタ。
今度は幾分か静かな足音になった。
「ウチの見習いが煩くてすいません。」
「い・・・いえ、そんな。」
俺も見習いだから、見習いの大変さはよく知ってます。と、心の中で付け足した。