another新撰組・1
二人は、見ていて大人だ。

俺は、五年位で、本当に、こんな大人になれるのだろうか。

大人な会話をして、遊郭に通ったり?

想像だけで顔が赤くなる。

「何赤くなっとんねん。」

山崎の、こういうところが好きじゃない。

「・・・煩い。つーか、何でお前が、あんな場所にいて、で、こんな場所に連れて来るんだよ!」

「こんなところで申し訳ありません。」

ニッコリ。

「あ"っ。いや、そんな訳ではなくて。」

明里さんの笑顔の皮肉は山崎より堪える・・・。

「全く、あんな道端で倒れたら、隊の恥だ。土方さんに迷惑がかかるやろ。」

冷たくいい放たれる。

「お前、脱水起こして痙攣してたんよ。近くでここしかなかったし、連れて来た俺と、置いてくれた明里さんに感謝しろや。」

(正論なのに、いちいち腹立つのは何でだろ。)

こいつの嘘臭い訛りのせいか?

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