another新撰組・1
「さぁ、こちらへ。」
商売女独特の、毒々しい罠の笑顔。
この顔で、何人の男を糸で絡めて養分にしたのだろう・・・。
長い足を伸ばし、決して逃げられない罠を張って、じっと餌がかかるのを待ち続ける―。
女郎蜘蛛が頭に浮かぶ。ニタリと笑う顔は、笑顔眩しい女の顔。
自分と重なるからか、虫の中でも一番嫌いだ。
「すいません。ありがとう。」
「いえ。大したことありませんわ。お布団以外に必要なものありまして?」
「とりあえず、水と手拭いがあれば。」
「えぇ、分かりましたわ、山崎さん。」
「!?」
咄嗟に手に取った脇差しを慌てて下ろす。
「・・・何故、知っているんですか。」
商売女独特の、毒々しい罠の笑顔。
この顔で、何人の男を糸で絡めて養分にしたのだろう・・・。
長い足を伸ばし、決して逃げられない罠を張って、じっと餌がかかるのを待ち続ける―。
女郎蜘蛛が頭に浮かぶ。ニタリと笑う顔は、笑顔眩しい女の顔。
自分と重なるからか、虫の中でも一番嫌いだ。
「すいません。ありがとう。」
「いえ。大したことありませんわ。お布団以外に必要なものありまして?」
「とりあえず、水と手拭いがあれば。」
「えぇ、分かりましたわ、山崎さん。」
「!?」
咄嗟に手に取った脇差しを慌てて下ろす。
「・・・何故、知っているんですか。」