another新撰組・1
「その様子だと、随分よくしてもらってるんだね。」

「はいっ。え・・・と、他の姐さま方は、私達を一人前にする為に色々仕事をくれるんですけど、明里姐さまだけは、一人前に扱ってくれるんです。」

つまり、新人イビリもなく、優しいという事か。

「でも、最近、ちょっと変なんですよね。」

紙包みが作用したか、随分と饒舌に語る。

俺には好都合だ。

「何が変なんだい?」

「あ、気のせいかもしれないんですけど、たまに、上の空で外を見たり、急に怒ったり、この前も、一人で夜中に泣いてたんですよ。」

(・・・気のせい・・・、って、あからさまに何かあった時の反応だと思うが・・・。)
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