好きなんていえないよ

「神崎…、昨日言ったろ?お前の隣に転校生が来るって」
ため息をつき言った。

左隣を見ると誰もいない机があった
先生の評価をこれ以上下げられてはいけない!

「私ちゃんと転校生の案内とかするから!」

「ほぉ、そうかちょうど転校生もバスケ経験者だからちょうどいいな」

へぇバスケ部なんだぁ、って座らなきゃいつまでつっ立ってんだ私


「ひなたが校内案内かぁ…放送室どこにあるかわかってるの?」

にやにやと未咲が顔をのぞき込んできた
そりゃもちろん1年間もここにいるんですから?

わからないはず…ないはず…たしか…

「に、2階だよ」

「意外にわかってるね、バスケのことしか頭にないのになぁ」

「ほら鈴木、神崎いつまで喋ってる。転校生来たぞ」

顔を黒板に向けると背の高いいかにもスポーツ系っていう人がこちらに背を向け名前を書いていた

なになに?







え?なんで?

いや違う同性同名なだけだ、だってあきとはもっと小さかった

転校生が振り返えると、教室中の女子がざわめいた

見覚えのある顔、少し大人びたけどわかる。


「みつけた…っ!」

前で未咲が目を見開き呟いた


「あさまあきとです。よろしくお願いします!」

人懐っこい笑顔で転校生は言った

< 3 / 8 >

この作品をシェア

pagetop