ユウガオ




彼の腕を引っ張り
観覧車にのりこむ

彼は私をぎゅっと抱きしめた

頂上を超えた時、
下にいる観覧車の
中に2歳くらいだろうか
小さな男の子と家族
外に向かって手を振っていた

「可愛い…」
ついこぼれた言葉

私もいつかお母さんになれるかな
いつか家族を持てるかな


「今日は帰らなくていい?」
笑ってごまかす彼の質問

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