ユウガオ
「休憩室のが落ち着くじゃん!」
笑う私に
「心配だから…ここにいる」
まっすぐな瞳の片岡くんに
そう、としか言えなかった
「コーヒーでも飲んで帰らない?」
夜勤明けの片岡くんの誘いに
何も言わないでいると
なかば強引に病院から駐車場の
間にあるカフェに連れてかれる
「どんな恋愛してるとか
知らないし、病院では4年も
彼氏いないって言ってるけど…
俺、見たよ…」
私は何も言わずコーヒーが
渦を巻いているのを見つめていた