ユウガオ




「俺が言うことじゃ
ないと思うけど…

もう、期待とかしないほうが
いいんじゃない?」


なおもまだ見つめるコーヒーの渦


知ってる、そんなこと
誰より私が知ってる

諦めた方がいいこと


「…俺は…いつでも待ってるよ…」
片岡くんは千円札を伝票にはさみ

私の唇に自分の唇を重ねて
去っていった



全然違った…当たり前だけど
たくみさんと全然違う…

私も、幸せになる権利って
あるのかな…



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