ユウガオ




「まっ…」

彼の言葉を私は笑顔で遮り
腕からするりと抜けた



もう振り返らない

バックミラー越しに
彼が泣いてるように見えた



もう、彼に振り回されたくない


ごめんなさい


たしか昨日患者さんが言ってた
夕顔は禁じられたはかない
恋の花だって…。


その反対に朝顔は
固い絆の花。とも…



私の届かないのこの気持ちは
涙となってこぼれてくる


言葉となって伝えられたら
どれだけ楽だろう

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