白球に想いを
空を見上げてみれば、黒い空に綺麗な小さい灯りを灯す光の星が見える。
私は、彼らのそんな存在になりたい。
マネージャーなんて、大変なことばかりだろうけど、彼らの希望の星になりたいんだ。そのためなら、何だってできる。
私にはもう、失うものがないから。
怖くもなんともない。
まぁ。なんだってできるって言ったんだから、野球部くんに聞くのも努力しなくちゃいけないよね。
RINEを開き、クラスのグループから記憶は疎かであるが、多分山崎くんだと思う。山崎春人くん。
追加を押して、トークを開く。
何度も何度も深呼吸をした。
私は、友達になればフレンドリーなのだけど、慣れるまでにかなりの時間を催す。
緊張してやまないのだ。
ましては女子が苦手な山崎くん。
どうか、野球部に無事入れますように。ちょっとくらい冷たくされたって耐えられるさ。
《追加しました。渡瀬です。
野球部の、貴方に聞きたいのですが、マネージャーってとってますか?》
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