白球に想いを
多分、これからは兄の方が早く帰ってくると思う。もともと学校もいってなければ、就職もしていないのだから、家に早く帰ってきていて当たり前なのだが、どういうわけだか、最近は家を開けていることが多くなっていた。
もともと会話の多い兄妹ではなかったので、今更拗れて聞くに聞けそうもない。
こんなふうに、家庭が他とは違うようにずれたのはいつだったか。
そんなのは、もう覚えていないけれど、とにかく家事をしないわけにもいかない。
「ただいま」
しーん
返ってくる言葉など、当然あるわけもなく、寂しく暗い部屋に足を入れる。
習慣というものは実に不思議で、家に誰もいないと分かっていても、自然と【ただいま】の声が出ていた。
暗い家に、明かりをひとつつける。
部屋は明るくなり、一息をつく。
メニューは何にしようかと考えるが、ご飯はたけているし、鮭のふりかけあるし、皆それで文句言わないのだからそれにすることにした。
もともと会話の多い兄妹ではなかったので、今更拗れて聞くに聞けそうもない。
こんなふうに、家庭が他とは違うようにずれたのはいつだったか。
そんなのは、もう覚えていないけれど、とにかく家事をしないわけにもいかない。
「ただいま」
しーん
返ってくる言葉など、当然あるわけもなく、寂しく暗い部屋に足を入れる。
習慣というものは実に不思議で、家に誰もいないと分かっていても、自然と【ただいま】の声が出ていた。
暗い家に、明かりをひとつつける。
部屋は明るくなり、一息をつく。
メニューは何にしようかと考えるが、ご飯はたけているし、鮭のふりかけあるし、皆それで文句言わないのだからそれにすることにした。