キスゲーム 後編 【完】
時「・・・・・。」

 時先輩は、黙ったまま俺の方に顔を向けていた。

 悲しそうな目をして俺の方を向いてたんだ。

 「恥ずかしがらなくたって良いんだよ。積木君が初恋の人っていうのは紛れもない事実なんだからッ!」
 
 画面に視線を戻すと、善枝先輩の顔が真っ赤に染まっていた。

  普段の善枝先輩だったら絶対にみせない。

 まるで、少女のような初々しい表情。

 そんな、善枝先輩を見たくなかったのに。
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