手紙の末路~シャープマーカー~
「ハァっ、ハァっ、ハァっ、ハァっ、ハァっ、ハァっ、ハァっ、ハァっ、ハァっ、ハァっ、ハァっ…」

何十回も何十回も息を整えようと頑張った。
だが、努力は虚しく欠けてゆく。

「あらあら…、そりゃあ、あれだけ走ればそうなってしまいますわよ…、」

優雅で可愛いくて涼し気で透き通るような綺麗な声はそう言った。

この声の持ち主は、この高校にたった1人だ。
そう、何もかも完璧な先輩。
リル先輩の声だった。

「ぜぇ…ハァっ、フゥっ…」

「良かったらお茶どうぞ…?今日は紅茶の水筒と麦茶の水筒、二つあるのよ。どうぞ。」

さすが、パーフェクトガール・リル先輩。

「ありがとうございます…、いただき…ま…すっ」

息を切らしながらお茶をゴクゴク飲む。
リル先輩の前では、この飲み方が物凄くはしたない感じ…。

ここでちょっと、リル先輩の良さでも語ろうかな。
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