手紙の末路~シャープマーカー~
~朝イチはこんな風に~
朝________。

バターンッ。

激しい音をたてたのは、勢い良く閉まった私の部屋のドアだった。

私は超絶急ぎで階段を駆け下り、リビングの扉を勢い良く開けた。

「莉愛…朝早くから…、静かにしなさいよ。」

「ごめんごめん」

朝6時。しまった、寝坊した。
私の家から、高校は近い。…が。
今日は早く行かなきゃ行けない日なのだ。

昨日、テストの成績が悪かったので、
先輩に勉強を教えてもらうことになっていた。
朝イチで。

だから早く行かなきゃいけない。

「莉愛、ご飯とパン、どちら?」

「パン!」

「わかったわ。早く支度しなさい。」

私は断然、朝はパン。
母は朝食のトーストにバターをぬり、スクランブルエッグとレタスとハム、トマトをお皿に盛りつけた。

私はスクールバッグの中に、
プリントと教科書、ノートを突っ込んだ。
そして、サイドポケットにスマホと水色のシュシュを入れた。

「ペンケース、ミニノート…、あ、あと今日はジャージいるんだった!」

「もう。早くしなさいってば。」

母の呆れ声が聞こえる。

「うるさいなぁ」

「お弁当もできてるのよ。本当にのろまな子よねぇ。困っちゃうわよ。」

「うるさいってば!」

私はついつい大声をあげてしまった。

「全く、もう。」

とにかく、今は急がないといけない。
私は急いでスクールバッグを玄関に放り投げて、トーストを口に運んだ。
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