からっぽ。
《要一》



“DNA検査”

そんな事をしなくても、まるで俺をそのまま小さくした様な“彩葉”は間違いなく、俺の子供だ。


それでも、出産費用と養育費。

一緒に暮らす事も無く、お金だけで繋がっている俺にとっては、自分の子供だという実感など沸いて来ない。



「私だが……」

二回目の養育費を振り込んだ後、裕美の父親から連絡があった。




また、底のない大きな穴に落とされる。

真っ暗で、何も掴む事が出来なければ、足が着く場所もない。

浮いているのでは無く、確実に、落ちていた………



< 168 / 242 >

この作品をシェア

pagetop