からっぽ。
責任
《要一》



彩葉を引き取ってから、熱を出したのは二度目。

一度目は、軽い風邪だった。


検診も、必ず行って、異常のない事は確認している。


それなのに、妙な胸騒ぎがする。


歩実さんから電話を貰い、30分も経たないウチに、歩実さんの部屋に着いた。


「病院に連れて行くから……」

「あたしも、行くョ」

「イヤ………、大丈夫。母親に来て貰う事になってるから……」


俺は、何を焦っているのか?


歩実さんに対して、気を使う事など、してる余裕がなかったのだ………



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