からっぽ。
《歩実》



病院に、一緒に行ってあげられなかった事は、私も気にしていた。


坂下の態度。

彩葉ちゃんが、熱を出して焦っていた。


その気持ちは、良く分かる。


でも、何故か心にスッキリしないモノが残った………



あんな風に、取り乱す坂下を、私は知らなかったから。





今は、彩葉ちゃんの事だけを考えよう……


私は、携帯電話を持ったまま、坂下からの連絡を待った。


あれから、3時間以上が過ぎている。


彩葉ちゃんは、どうなったのか………



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