からっぽ。
確か、歩実という人だ。


まさか、初日に来るとは思ってなかったから、顔を見てすぐに動揺してしまった。



『唯一の友達なんだぁ』

と、香子ママが言うその人は………


“話しかけないで”って雰囲気が強くて、やっぱり苦手である。



「今日は、ありがとうございます。
歩実さん、お久しぶりですね」

「おめでと」



会話が続かないまま、初日の営業が始まった。



< 23 / 242 >

この作品をシェア

pagetop