からっぽ。
過去と今と
《要一》



お店を始めて半年が過ぎる頃には、スタッフも三人になっていた。


「俺は、要一さんについて行きますから」

そう言って、以前勤めていた店から移って来てくれた“凌”が、チーフとなりみんなを引っ張ってくれている。

充実した毎日を過ごしていた。






ただ一つ……

休みの日になると、香子ママが必ずやって来る様になった。


最初に断われなかった事から、毎週……



「ドコかに連れてって!」



この夜の世界では、若くして“成功者”となり、俺自身、お世話になっているのも事実。


尊敬はするのだが………



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