からっぽ。
“朱美”という、あの派手な女性は、若い頃からオーナーと知り合いで、昔は“風俗店”で働いていた。

そして今は……


若い女の子を何人か抱えて、売春斡旋の元締めをしていると言う。



仕事が午後からになった事と、知らない車に乗っていた裕美。

頭の中で、一つの結論に達する。






部屋に帰ると、裕美の姿は無かった。

俺は、朱美という女から連絡があったのだと、すぐに分かった。


テーブルの上に、一通の手紙。

『要ちゃん、ごめんね………』

そこには、仕事を辞めてから、今までの事が書いてある。


部屋の中には、いつも目にしていた、裕美の荷物がなくなっている。


話し合う時間も与えられず、裕美は、俺の前から姿を消した………


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