呼吸(いき)するように愛してる
お父さんに言われて、花束の写真を撮るようにした。
ケータイで撮っておけば、見たい時に、いつでもどこでも見られるし!
十九才の誕生日の時は、またびっくりした!
きっと今年も、バラの花束だろうと思っていたから、楽しみにしていた。
届いたのは、確かにバラの花束だったが……
その年は、淡いピンク色のバラだった。お花自体も、それまでは小ぶりな可愛らしい白バラだったのに、ピンクのバラは、普通サイズに見えた。私、お花には全然詳しくないけど。
「あら!今年のバラは……ピンクが華やかで、愛らしいわね。美羽が高校を卒業したように、お花も少し成長したのかしら?」
なんて言って、お母さんは微笑んだ。
白いバラの花束の時は、可憐で清らかで、簡単には触れられない気がした。
ピンクのバラの花束は、お母さんの言った通りで、思わず、そっと柔らかな花びらに触れたり、顔を近付けて、バラの香りを楽しんだ。
どうして今年は、変わったんだろう……?
その事を不思議に思いつつ、ピンクのバラの花束を、写真に納めた。
翌年、二十才の誕生日には……
昨年、白いバラからピンク色のバラに変わった事で「バラの色は三年周期で変わる」なんて、勝手に思い込んでいた。
楽しみにしていたけど、匠くんからの花束はなかなか届かなかった。
夜、みちるちゃんとヒロくんが、これまであまり行った事のないようなレストランを予約してくれていて、三人でお祝いをした。
ヒロくんは、これの為だけにわざわざ帰って来てくれた。
「美羽が“大人”になるんだから、当然だろ?」
わざとらしく、“大人”の部分を強調したヒロくん。
いつまでも、中身が“お子ちゃま”で、すみませんっ!
実は三人の中で、私の誕生日が一番早い。一番、頼りないけど……
ケータイで撮っておけば、見たい時に、いつでもどこでも見られるし!
十九才の誕生日の時は、またびっくりした!
きっと今年も、バラの花束だろうと思っていたから、楽しみにしていた。
届いたのは、確かにバラの花束だったが……
その年は、淡いピンク色のバラだった。お花自体も、それまでは小ぶりな可愛らしい白バラだったのに、ピンクのバラは、普通サイズに見えた。私、お花には全然詳しくないけど。
「あら!今年のバラは……ピンクが華やかで、愛らしいわね。美羽が高校を卒業したように、お花も少し成長したのかしら?」
なんて言って、お母さんは微笑んだ。
白いバラの花束の時は、可憐で清らかで、簡単には触れられない気がした。
ピンクのバラの花束は、お母さんの言った通りで、思わず、そっと柔らかな花びらに触れたり、顔を近付けて、バラの香りを楽しんだ。
どうして今年は、変わったんだろう……?
その事を不思議に思いつつ、ピンクのバラの花束を、写真に納めた。
翌年、二十才の誕生日には……
昨年、白いバラからピンク色のバラに変わった事で「バラの色は三年周期で変わる」なんて、勝手に思い込んでいた。
楽しみにしていたけど、匠くんからの花束はなかなか届かなかった。
夜、みちるちゃんとヒロくんが、これまであまり行った事のないようなレストランを予約してくれていて、三人でお祝いをした。
ヒロくんは、これの為だけにわざわざ帰って来てくれた。
「美羽が“大人”になるんだから、当然だろ?」
わざとらしく、“大人”の部分を強調したヒロくん。
いつまでも、中身が“お子ちゃま”で、すみませんっ!
実は三人の中で、私の誕生日が一番早い。一番、頼りないけど……