呼吸(いき)するように愛してる
……平日だから、忙しい銀行員である匠くんと美里さんは、いくら誕生日でも会えないかもしれない。……いや、会えない事を、今年だけは祈ってしまおう。

二人でお祝いをして、匠くんに私の想いを伝えよう。それで、ずっとずっと抱えてきた私の想いに、何かの区切りをつけよう……

ゆっくりと目を開いて、みちるちゃんを見た。

「もうすぐ、匠くんの誕生日だから。その日に、私の想いを伝えようと思う。……ちゃんと伝えられるか、今はまだ自信がないけど、誕生日までに一生懸命考える!」

そう言って、へへ…と笑ったら、みちるちゃんも笑ってくれた。こんなにおもいっきり笑っているみちるちゃんも、なかなかレアだと思う。

みちるちゃんの笑顔が見られただけで、私は、たくさんの勇気をもらった。
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