呼吸(いき)するように愛してる
*****
スマホの電源を入れたら、匠くんからのメッセージや着信がたくさん……
匠くん家に帰ってきた事と、まだしばらく家には帰らない事をお母さんに電話した。
『美羽、匠くんに何も言わずに、みちるちゃん家に行ったのね?『美羽がいない!』て、匠くんが血相変えて来た時は、びっくりしたじゃない!』
「えっ!?…あっ、ごめん……」
『匠くんと、ちゃんと話しなさい』と、お母さんは最後に言って電話を切った。
匠くんは、私の事をいつも心配してくれるけど……『妹みたいなものだから』てだけじゃないって、思ってもいいのかな……
まだスーツ姿だった匠くんは、着替える為に自室に行った。着替える間もなく探してくれていたと思うと、ちょっと嬉しい。
スーパーから買った物を冷蔵庫にしまい、とりあえず落ち着こうと、紅茶を入れる事にした。
お湯を沸かし、紅茶を入れる準備をする。
二人分のマグカップに、紅茶を注いで、リビングのソファーに座った時、着替えた匠くんが二階から降りてきた。
私と少し距離を置いてソファーに座った匠くんに、紅茶を差し出す。
「ありがと」「どういたしまして」短く言葉を交わし、しばらく無言で熱い紅茶を啜った。
気持ちは落ち着いているつもりだけど、何からどう話したらいいのか……考えても、いつもうまくまとまらないから、自分の思うままに、話すしかないのだろう。
「匠くん、心配かけてごめんなさい!」
私は、ペコッと頭を下げた。
「うん」
「私ね、見ちゃったんだ。『仕事で遅くなる』て言った匠くんが、近くの空き地で美里さんと会っているのを」
「っ!…ごめん、美羽!でも、あれは……」
「匠くんっ!」
今日は、匠くんの言葉を遮ってばかりだ。ごめんなさい。でも、私の話を全部聞いてほしいから。
「匠くんの話は、後でちゃんと聞くから。…何も言わずに、私の話から聞いてくれないかな?」
スマホの電源を入れたら、匠くんからのメッセージや着信がたくさん……
匠くん家に帰ってきた事と、まだしばらく家には帰らない事をお母さんに電話した。
『美羽、匠くんに何も言わずに、みちるちゃん家に行ったのね?『美羽がいない!』て、匠くんが血相変えて来た時は、びっくりしたじゃない!』
「えっ!?…あっ、ごめん……」
『匠くんと、ちゃんと話しなさい』と、お母さんは最後に言って電話を切った。
匠くんは、私の事をいつも心配してくれるけど……『妹みたいなものだから』てだけじゃないって、思ってもいいのかな……
まだスーツ姿だった匠くんは、着替える為に自室に行った。着替える間もなく探してくれていたと思うと、ちょっと嬉しい。
スーパーから買った物を冷蔵庫にしまい、とりあえず落ち着こうと、紅茶を入れる事にした。
お湯を沸かし、紅茶を入れる準備をする。
二人分のマグカップに、紅茶を注いで、リビングのソファーに座った時、着替えた匠くんが二階から降りてきた。
私と少し距離を置いてソファーに座った匠くんに、紅茶を差し出す。
「ありがと」「どういたしまして」短く言葉を交わし、しばらく無言で熱い紅茶を啜った。
気持ちは落ち着いているつもりだけど、何からどう話したらいいのか……考えても、いつもうまくまとまらないから、自分の思うままに、話すしかないのだろう。
「匠くん、心配かけてごめんなさい!」
私は、ペコッと頭を下げた。
「うん」
「私ね、見ちゃったんだ。『仕事で遅くなる』て言った匠くんが、近くの空き地で美里さんと会っているのを」
「っ!…ごめん、美羽!でも、あれは……」
「匠くんっ!」
今日は、匠くんの言葉を遮ってばかりだ。ごめんなさい。でも、私の話を全部聞いてほしいから。
「匠くんの話は、後でちゃんと聞くから。…何も言わずに、私の話から聞いてくれないかな?」