【完】好きなんだからしょうがないだろ?
罰が悪くてあたしは目を逸らした。
だって、それは空き巣の情報を仕入れる前で。
「どの口が言ってんの?」
口角を上げてふっと笑みを漏らす。
く、悔しい……。
でも押しかけたのはあたしなわけで、言い返すことも出来ず。
ドスッ、と玲央が隣へ座る。
二人がけのソファには残念ながら距離はなくて。
「それにお前の部屋じゃ空き巣も入ったこと後悔すんだろ?」
「玲央まで……っ、失礼でしょ……」
「取るもんねぇし?」
クスッとバカにしたみたいに笑う。
向けられた顔が意地悪でついムキになってしまう。