【完】好きなんだからしょうがないだろ?
なんで、顔が見たいなんて思っちゃうんだろう。
知らず知らずのうちにハニーブラウンの色を探している。
男の店員さんはいたけれど玲央ではなくて、いつの間にかあたしは玲央のことでいっぱいだって気づいてしまう。
溢れそうなほど……。
「……麻白、さん?」
不意に、シュガーマカロンから誰かが出てきて近づく気配に顔を上げた。
同時にそう声をかけられて背中がピンッと張って驚いてしまう。
「誰……ですか?」