【完】好きなんだからしょうがないだろ?
シュガーマカロンから歩いてすぐの公園へあたしと仁科君はやってきた。
小さな公園に申し訳程度のベンチに腰を降ろす。
「急にごめん。でも、麻白さんかなって思ってつい声かけちゃったんだ」
「ううん……」
「シュガーマカロンって店。妹が前から一度は行ってみたいって言っててさ。単身赴任の父親が今こっちにいるから、会いに来たついでに寄ってみたんだ……」
再開した仁科君はどこかぎこちなく話す。
「仁科君、雰囲気変わったね……?」
「そうかな?視力が下がっちゃってメガネにしたからかな?」