【完】好きなんだからしょうがないだろ?



踵を返したあたしの背中を仁科君が呼び止めるから驚いて振り向いた。



「もしかして……だけど、四ノ宮と、同じ高校だったりする?」


「っ、なんで、仁科君が知ってるの……?」



あたしだってあの時そのことを知っていたらこの高校を受験したりしなかったと思う。



「そっか。まさか、四ノ宮のヤツ本気にしたのか」


「本気って……?」


「ううん。ただ、俺が四ノ宮にひどいこと言ったから……」



ひどいこと……?



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