【完】好きなんだからしょうがないだろ?
「つーか、同じ家?」
その瞬間、この場にヒューと冷たい風が吹いたような気がした……。
あたしの淡い期待はことごとく破られてばかり!
「もーっ!四ノ宮 玲央とあたしは……っ、」
……と。
説明しようにも、「麻白さんのクセに」「プリンスは皆のものって鉄則なのに!」と、女子達は聞く耳を持たず、悲しみと怒りの声を口にしていた。
「アンタのせいでこんな……っ、今すぐ誤解だって言ってよね……!」
抗議しても、玲央は気だるげな態度で制服のポケットに手を突っ込んでるから腹立たしいったらない。
「ちょ……ちょっと四ノ宮。収拾つかなくなる前に、ちゃんと訂正してやってよ!」
耐え兼ねた莉子が助け船を出してくれる。
り、莉子……。