【完】好きなんだからしょうがないだろ?
けど、あたしの頭は先日莉子に言われた言葉でいっぱいだった。
れ、玲央が、あたしを好き……?
甘酸っぱい気持ちが込み上げてくる。
でも、冷静になって考えればお互いキスまでしたわけで、気持ちが少しもないだなんて言えば頑固な言い訳だ。
それに、玲央は体育祭の時あたしになんて言おうとしたんだろう。
ーーー“オレ、あの時……”
あたしからそれを聞いてもいいかな……。
過去は変えることは出来ない。
でも、未来はほんの僅かでも、変えられるかもしれないから。