【完】好きなんだからしょうがないだろ?



「私、玲央君に近づきたくてシュガーマカロンのバイトの面接に行ったんだよ?」


「っ、そうだったの……」


「あんな可愛いお店に入っていくから気になって跡をつけてみたら、まさか親戚のお家なんて」



妙に得意気な声音は楽しそうだ。

御木本さんが玲央のことを好きだってことは、嫌でもよく伝わってるつもり。



「私のその気持ち。麻白さんなら、わかってくれるよね?」


「あっ、あたし、なら……?」



嫌な感覚。

真意の掴めない言葉にゴクリと喉を鳴らした。



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